甘さの秘密 夕張メロンの持ち味は、とろけるような食感と香り高い芳香。実は、果物を食べたときの味わいは、この食感が大きく左右してきます。果肉がやわらかいと糖度が高く感じられるため、夕張メロンは実際の糖度よりもプラス2度ほど甘く感じるのです。 |
一代雑種 系統の違う親を両親として生まれる品種を一代雑種と呼びます。多くの場合、一代雑種は両親の優れた性質をその一代に限り発揮する、という遺伝特性を持っています。夕張メロンは一代雑種です。 |
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一元管理 夕張メロンの生産は、すべて計画的に行われています。前年に生産量を決め、月ごとの生産量を割り振るなど、生産者の組合とJA夕張市が一体となって夕張メロンの品質維持を図っています。 |
親の性質 夕張キングは、父「スパイシー・カンタロープ」の持つ「赤肉・芳香」といった特長と、母「アールス・フェボリット」の「美しいネット・高い糖度・日持ちの良さ」といった特長を受け継いでいます。 |
加工原料 果肉の食感を生かしたゼリーや、フルーティな香りが広がるジュースの原料などに使われています。最近は、夕張メロン風味のスイーツが増え、おみやげとしても人気を集めています。 |
火山灰土 農地の大半が、樽前山系の火山灰に覆われています。もともとの地力が少なかったため、より収益性の高い農作物への転換をめざして、夕張メロンの栽培が始まりました。 |
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厳しい品質基準 夕張メロンには細かな出荷規格があり、特に「共撰メロン」に区分される優秀なメロンには「特秀・秀・優・良」の4段階の等級とそれぞれの規格が設けられています。規格は糖度や重量、ネットのかかり具合、色などによって選別されます。 |
共撰メロンと個撰メロン 「共撰メロン」もしくは「個撰メロン」の規格に合うものが夕張メロンとして認められます。「個撰メロン」とは「共撰メロン」の規格は満たさなくても味は劣らない、という夕張メロンのことで、価格はややリーズナブルです。 |
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原種の保管 原種とは栽培用の種子をとるために育成された種子のこと。原種だけでなく採取された種子も、すべてJA夕張市の建物内の一室に保管されています。 |
産地の標高 農業の中心地である夕張市沼ノ沢地区で標高175メートルと高く、年間平均気温は約6度と低めになっています。 |
しおり 夕張メロンには、おいしく召し上がっていただくためのポイントを紹介したしおりが同梱されています。食べ頃の見分け方や保存方法、おいしい食べ方などが詳しく解説されているので、ぜひ参照してください。 |
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出荷は5月から8月までの期間限定 シーズン中の約3カ月間、安定して出荷できるように、生産者は少しずつ日をずらしながら栽培しています。生産者が連携して出荷調整することで、市場ニーズに応えています。 |
旬の味 食べ物の旬が失われつつある今、口に入る時期が限定される果物は稀少になっています。旬の夕張メロンを食べて、夏を感じてみてはいかがでしょうか。 |
小さな果実の段階で摘み取る 花が落ちて、雌花の根本が膨らんできたところで、一つ一つ選別されます。どれがおいしい実に育つかを見極めながら、素早く手で摘み取ることが、メロンの株にストレスを与えないコツです。 |
地力を蓄えさせる 半年間、土を休ませている間に、緑肥をまいたり、土の栄養となる有機物を入れたりしながら、土の力を高めています。 |
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直送形式が安心 JA夕張市の撰果場から、収穫されたばかりのメロンをスピーディに発送します。夕張メロンの場合、熟するスピードが速いため、直送形式の方がより安心です。 |
土づくり 同じ作物を同じ土地で作り続けると、作物に病気などが出やすくなる「連作障害」が起こります。夕張では、土地を休ませながら土づくりを行うことで、連作障害を防ぐという知恵が受け継がれています。 |
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ツルは高級メロンの証 ツルが付いているのは高級メロンの証です。また、鮮度を見分けるポイントにもなります。ツルが青くピンと張っていて、切り口がシャキッとしているのが、新鮮なメロンの目安とされています。 |
始まりは庶民の味 当時「高級」とされた青肉のネットメロンを、身近な庶民の味にしようとして開発された夕張キングですが、品質の高さと希少性から、今では最高級メロンともいわれるようになりました。 |
冬は土を休ませる 北海道では、雪の降る期間はハウス栽培が休みになります。こうしたデメリットを逆に利用して、半年間じっくりと休ませることで、翌年もおいしいメロンを育てることができます。 |
実の数は3〜4個 メロン1株につく実の数は3〜4個に制限されています。制限することで、より甘みと香りの強い夕張メロンが育ちます。 |
磨き 出荷時期は毎日メロンを見ている生産者の厳しい目で決まります。収穫されたメロンは、きれいに水洗いした後に表面をていねいに磨かれ、美しい姿で出荷されていきます。 |
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ミツバチ受粉 人の手で交配を行っていた時期もありましたが、ミツバチによる自然受粉の方が効率が高いことから、昭和40年代にミツバチ受粉に切り換えられました。 |
夕張キング(品種名) 父親が「スパイシー・カンタロープ」、母親が「アールス・フェボリット」という品種交配によってつくられ、昭和36年に「夕張キング」と名づけられました。 |
夕張メロンの「資格」 夕張メロンの資格を得るのは、夕張市内で育てられた「夕張キング」のみです。別の赤肉メロンを「夕張メロン」と称している場合がありますが、夕張メロンには保証票(シール)が貼られているので、必ずチェックしてください。 |